utsurobune’s diary

短歌を発表してます。

一人百首:8

「2001年宇宙の旅」を最後まで見れたためしがない。かれこれ5回挑戦しているがHALという人口知能との戦いのあたりで大概寝てしまう。

だから有名なオープニングはずっと覚えている。猿人がモノリスという石版に触れる。その後、猿は動物の骨を持ち、まわりの骨を砕き始める。BGMが流れる。その後、猿は他の群れの猿に武器を用いて勝ち、持っていた骨を放り投げる。するとこれが宇宙船へと変わる。

監督のキューブリックは「キラーエイプ仮説」というものを信じていたという。それは猿からどのように人類になったか、その途上である「ミッシングリンク」に関する一つの答えである。

人が何をきっかけに人になったか、という問題だ。アウストラロピテクスの頭蓋骨に傷があり、それが人為的であったのではないか?ということから打ち立てられたもので、猿から人に進化した理由が「殺し」であり、それまでの生物が同じ種族の生物を殺さなかったのに対して、人間は同じ人間を殺す。それによって人間は進化したという仮説だ。(ちなみにこの説は現在では誤りとされている。同じ種族を殺すほかの生物も存在する。)

猿が他の群れと戦い生き延びるための骨が宇宙船へと変わる。この宇宙船は護衛用の軍事衛星だったのだ。

この映画は1968年に公開され、33年後の未来だった2001年を通り越え、続編の2010年も過ぎ、2021年を迎えようとしている。ちなみに今年は誕生50周年だ。この機会に6回目に挑みたい。

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友人が彼女を作る気はないという。

「恋愛が崇高なもののように言われているけど俺にはよさは分かんないね。動物が交尾するのと同じで本能のままに行動してるだけだよ」

ぐむむ。確かにその通りだ。だが、人は動物のように露骨に交尾することはない。最終的な目的が生殖であるとはいえ、おそらく大概の人はパートナーを選定するし、そこにいくまで人はおしゃれだとか経済力だとかそういった努力をするはずだ。人が本能である食欲を発展させ、料理という文化を作ったように。

だがこうも思う。動物も強いオスにメスがよっていったりするし、クジャクなんかはメスを誘うための羽をもっていたりする。人も広い意味で考えれば自然の一部だ。逆に言えばこれだけ動物と違うものであるという人類が本能に従うことができるという意味ではポジティブに捉えるべきではないだろうか。

まぁいろんな人がいることだし好きなようにするのが一番である。とか何とかしたことをお風呂場で考えているうちにのぼせてしまった。

 

大学進学を控えていた女友達がいた。偏差値が高く、それと同様にプライドも高かった。試験には小論文の問題が出るという。過去問ぜんぜんわからん、というその子を慰める。どんな問題が出るの、と聞くと

「人間の定義として、考える人・ホモサピエンス、作る人・ホモファーベル、遊ぶ人・ホモルーデンスなどがあります。あなたは人をどのように定義しますか?」

という問題だったという。私は定義するものは愛情だと思うんだ、とその子は答えた。

一応いいんじゃないのーとは答えたが(なんだそのベッタベタな答えは!ほんとにこいつ頭いいのか?)とも思った。でもそう思うことのできるその子はかわいかった。もうフられたが。

もし俺が 死んだ時にも どうせ君 学校行って セックスするでしょ