utsurobune’s diary

短歌を発表してます。

積ん読図書館:4

どうも、積ん読図書館司書のうつろぶねです。

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今回も読みっぱなの本の紹介をしていきますよー!

今回紹介する本はこちら!

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二度はゆけぬ町の地図 作:西村賢太

全185ページ中、読んだページ:46ページ

全部で4作品からなる短編集で、一番最初の「貧婁(ほんとはウかんむりがつく)の沼」という作品を読んだんですけども、まぁーものすごかったですね。分量的には短い話なのに激辛というブラックブラックガムのような話でした。主人公がバリッバリのダメ人間なんですけどもの凄いリアリティで描いていて、もうほぼ一時期の自分かと錯覚してしまいますね。

「レスラー」っていう生涯ベスト級に好きな映画で、(ネタバレになりますけど)引退ギリギリのレスラーが別れた娘ともう一度家族を作ろうとするんですけど、前の夜に飲みすぎて(知り合った女とセックスしてコカイン吸って)気がついたら約束の時間をすっぽかすんですよ。いい感じになったヒロインとも仲よくなりかけていたのに、結局上手くいけないで暴言を吐いてしまい、残ったのがリングだけっていうマッチョイズムがあるようでいてものすごく荒涼とした作品なんです。

そんな生活不適合者な彼ら(僕ら)を見たときに、基本的にはすぐ罵倒してしまうものの、こんな作品を読んで共感させることのできるっていうのはいいすね。それで共感してもらえなければ住む世界が違うんだなとあきらめます。

以上、積ん読図書館でした~。また来週!